まるも亜希子の「寄り道日和」

お台場でまさかの夫婦対決! アルピーヌの電動カート大会に参加しました

お台場のビル群を背景に広がる、シティサーキット東京ベイ。集まった12チームのメディアで、和気あいあいとしたゆるーい空気あり、たまに本気モードありの、楽しい電動カート大会となりました

 東京・お台場地区に、仕事帰りに手ぶらで行けるカート場ができた! と聞いたのは去年の秋。しかも電動カートだから服が汚れたりしにくいし、音も静かだし、子供が乗れる屋内カート場もあるというから、近いうちに行ってみたいなぁと思っていました。

 すると今回、Car Watch編集部北村さんから嬉しいお誘いをいただいた……のですが。なんと、アルピーヌ主催のメディア対抗電動カート大会だというではないですか。それを聞いてちょっと私、腰が引けました。というのも、過去にいくつかのメーカーが、もてぎなどでそうしたメディア対抗カート大会を行なってきて、みんな口では「これはお遊びだからね」なんて言ってるくせに、いざ走り始めたら本気も本気。ヒートアップして怪我人がでてしまったこともあるほどで、今回も火花バチバチの死闘となることは明白!? 私はカートは遅い方ではないですが、最近筋力も動体視力も体力も落ちてきているので、ちょっと自信をなくしてまして。なので、「賑やかしのエンジョイチームとしてでよければ……」とハードルを下げてもらいました(笑)。

 そもそも、なぜアルピーヌがこうした催しをするのかというと、F1日本GPが今年は春に開催されることになり、アルピーヌF1チームが日本にやってくるということで、ファンはもちろん、私たちメディアとのコミュニケーションの機会を設けてくれることになったからなんですね。だから、電動カート大会の最後には、リザーブドライバーのジャック・ドゥーハン選手が同じ電動カートでタイムアタックをしてくれたり、なんとなんとエステバン・オコン選手がアルピーヌA110でデモンストレーションランをしてくれるかも! なんてお楽しみがあったわけなのです。

 いざ当日。シティサーキット東京ベイは、ほんとに駅近にあります。ゆりかもめの青海駅直結で、りんかい線の東京テレポート駅からも徒歩2分。ふだんは、サーキット内の無料駐車場も利用できるのがいいですね。施設はちょっとしたリゾート施設みたいにオシャレで、はじめにレセプションがあり、手続きはスポーツジムを利用するくらいの感覚。シャワールームやラウンジなどもあるので、デートにもいいんじゃないでしょうか。長袖・長ズボンなど運転に適した服装&靴であれば、ヘルメット、首の保護コルセット、グローブなどが揃っているので乗車OKですが、今回は賑やかしなので私はレーシングスーツとヘルメットを持参。気分だけでも盛り上がっていきたいところです。

 ほかの参加チームを見てみると、やっぱり予想通りの強豪揃い。まず夫・橋本洋平とTipo編集長・佐藤考洋さんコンビでしょ。レスポンス編集部は、インターンで来ている自動車部の大学生という若手で勝負をかけてくるし、カー・アンド・ドライバー編集部もカートの速さで知る人ぞ知る鈴木健一さんと山本義隆さんがタッグを組んできてるでしょ。でも、アルピーヌ側もそれをわかっていて、面白いレギュレーションを作ってくれました。チーム戦では、2人のタイムのミリ秒単位(少数以下)の数字を足して、1.00以下で最も1.00に近かったチームの勝利になるのというのです。これなら、望みがあるかも?

 最初は練習走行で、こて調べ。北村さんが先にトライしたのですが、ちゃんと全開に踏めてるし、いい感じに攻めてます。続いて私も出ていき、初めてのコースなので最初の1周はおっかなびっくり、予想以上にタイトなコーナーにおののき、リアがすべってスピンをかまし、なかなかの暴れっぷりで戻ってきました(笑)。発進直後からの加速の凄さはさすが電動カートで、アクセルペダルのコントロールもしやすいのですが、一度スピンすると、なかなかリカバリーできないことがわかったので注意しなければと肝に銘じます。

 次に、チーム戦のタイムアタックを開始。1台ずつ出走していって、たった1周のタイムアタックにすべてを賭けます。このタイムの小数点以下合計で勝敗が決まります。私は北村さんのタイムを知ったあとに出走なので、素早く足し算をしてうまい具合に1.00に近づくタイムをマークすれば……なーんて、そんな芸当できるかいっ。とひとりでツッコミを入れつつ、電動カートに乗り込みます。が、あれれ。練習走行で乗った時はジャストフィットしたシートポジションが、そのままだとぜんぜん足がペダルに届かない。これは大柄な人用のカートなの? なんて思いつつ、結局クッションを5〜6枚入れてようやく足が届き、出走していった私なのですが……。

身長150cm以上の大人が乗ることができるEVカートは、日本最高峰のカートレース「全日本カート選手権」でEV部門の車両開発を担当するTOM’Sが、専用に開発したEVレーシングカートです。初めての人でも乗りやすく、胸のすくような加速感が味わえるのが魅力

 やっぱりそんな状態ではカートの挙動も変わってしまうし、明らかにさっきのカートよりレスポンスが悪いような(言い訳?)。結果、タイムは6番手に沈んでしまい、北村さんのミリ秒単位との合計でも残念ながら、上位獲得とはならず。ですが、2人とも爽快な電動カートを思う存分走らせて、楽しい半面そろそろ体力の限界を迎えていたので、出し切った〜という心地よい充足感で満たされたのでした。

 と、ここでチーム戦の上位タイム9名が選出され、3ラップの決勝レースが行なわれることになり、私もメンバーに入れてもらったのですが、なんと。まさかの夫婦対決が勃発! これは負けられませ〜ん。夫は2番手のグリッド、私は4番手のグリッドからスタートして、1コーナーで抜いてやる〜と鼻息荒くいざ発進。なんとか1台はパスしたものの、夫はスルスルとトップに躍り出て、そのまま1周、2周、3周目のラストラップに突入します。せめてもう1台、パスしたいなと限界ギリギリ攻めた最終コーナー手前。やっちまいました〜、痛恨のスピン! そこで後ろから来た1台に抜かれてしまい、4位フィニッシュとなりました。

個人戦の決勝レースで、まさかの夫婦対決。夫の方が体重が重いので、「スタートしたら後ろから押してくれよ」なんて言ってたクセに、猛ダッシュであっという間に先に行ってしまいました(笑)。男女も年齢も関係なく、一緒にスポーツできるのがカートのいいところですね

 まぁでも、久しぶりに白熱したカートレース。ドキドキしてとっても楽しかったです。ちなみに決勝2レースの上位2台までがさらに最終決戦へと進み、夫は3位でゴール。でもその日ずっと悔しがっていました(笑)。

 そしていよいよ、BWTアルピーヌF1チームのドライバーが到着し、最初にジャック・ドゥーハン選手が私たちが乗ったのと同じ電動カートでタイムアタック。のっけからスムーズな動きと的確なラインどり、無駄のないアクセルワークを見せてくれて、「これを見てから走りたかった」と思ったのは私だけじゃないはず。さすがですよね。

 さらに、エステバン・オコン選手がさっきまでステージ横に展示してあったアルピーヌA110でカートコースに駆け込み、エキシビジョンランを披露。タイトなコーナーがいくつもあるので、曲がり切れるのかな? なんて心配はまったくの無用でしたね。キュルキュルというタイヤの音を響かせながら、これまた的確なハンドルさばきで、加速の鋭さにもびっくり。最終コーナーを全開で、ウォールにスレスレのところで立ち上がっていく姿に惚れ惚れしてしまったほど。オコン選手はもともと大ファンですが、さらに応援したくなりました!

 お台場でカートが楽しめて、同じ空間にF1ドライバーもいるなんて。こんな夢のような時間をくれたアルピーヌの皆さま、ありがとうございました!

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Z、メルセデス・ベンツVクラスなど。現在はMINIクロスオーバー・クーパーSDとスズキ・ジムニー。