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佐藤琢磨選手がインディカー・シリーズで日本人初優勝

インディカー・シリーズ第3戦「Toyota Grand Prix of Long Beach」

インディカー・シリーズで優勝した佐藤琢磨選手
2013年4月21日(現地時間)

 4月21日(現地時間)に、米国カリフォルニア州ロングビーチ特設コースで行われたインディカー・シリーズ第3戦「Toyota Grand Prix of Long Beach」において、佐藤琢磨選手が日本人として初めて優勝した。予選4番手よりスタートした佐藤選手は、2回目のピットストップが終了した時点でトップに立ち、最終ラップにフルコースコーションとなるまで2位に5秒近い大差をつけ、そのまま逃げ切り悲願の初優勝を達成した。

北米のトップフォーミュラで日本人として初めて優勝する快挙

 佐藤琢磨選手は、1977年東京生まれの36歳で、鈴鹿サーキットで開設された入門フォーミュラSRS-Fからキャリアを始め、1999年に渡英してレーシングキャリアを積み、2001年に名門シリーズとして知られるイギリスF3選手権でチャンピオンを獲得。その年の末に行われる各国F3選手権のトップランカーを集めて行われるマカオGPにも日本人として初めて優勝を勝ち取った。そうした実績をもって、2002年にジョーダン・ホンダからF1へと昇格し、その後BAR・ホンダ、スーパーアグリ・ホンダなどのホンダ系のチームをわたり歩き、2004年のアメリカGPでは、現時点でも日本人最高位タイとなる3位表彰台を獲得した国際的なレーシングドライバーだ。

 インディカーシリーズには2010年、KVレーシングテクノロジーから参戦を開始し、昨年心機一転レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングへ移籍した際には、シリーズ最大のイベントで世界3大レースの1つにも数えられるインディ500において、最終周の第1コーナーまで優勝したダリオ・フランキッティと激しく順位を争った。最終的にはクラッシュに終わったものの、佐藤琢磨の名前が一躍米国のファンに有名となるなど、アグレッシブなドライビングで知られ、日本でも非常に人気が高いドライバーの1人だ。

 A.J.フォイトエンタープライゼスに移籍した今年も第1戦、第2戦とも着実に完走しており、安定したレースから初優勝に近いドライバーの1人とみられていた。その佐藤選手は、スタートで先行するウィル・パワー選手(ペンスキー)を抜き、2位を走る昨年のシリーズチャンピオンであるライアン・ハンター=レイ選手を23周目にオーバーテイク。30周目に1回目のピットストップを終えたときに、1位を走るダリオ・フランキッティ選手(チップガナッシ)がピット作業で遅れたこともあってトップに立つと、そのまま独走し、2回目のピットストップを終えてフルコースイエローでセーフティカーが入った時点でもトップに立っていた。レース再開後も、2位を走るグラハム・レイホール選手(レイホール・レターマン・ラニガン)を着実に引き離し最終ラップにフルコースイエローがでてスローダウンするまでに5秒の差をつけ、トップを独走しそのままチェッカーを受けた。

2013 Toyota Grand Prix of Long Beach Highlights

 北米のオープンホイールフォーミュラには、インディカー・シリーズに合流したチャンプカーシリーズなどがあったが、過去に消滅したシリーズを入れても、日本人が表彰台の中央に立ったのは今回が初めてのこととなる。

(笠原一輝)